契約書の締結は最後の最後まで気を抜かない


今日は、契約の内容交渉中から締結(押印)まで気が抜けないという、私も何回も経験したお話です。

まずは、契約締結までの手続きの流れを見てみましょう。

契約書締結までの流れ

契約書が締結されるまでには以下のような流れで手続きを行うのが一般的です。

  1. 当事者のどちらか(当事者①)がドラフトを作成して(または自分(自社)のひな型を)提示
  2. 相手方(当事者②)がそのドラフトをレビューし、必要があれば修正案とともに提示
  3. 再度当事者①にてその修正案をレビューし、必要があれば修正案とともに提示
  4. 内容確定まで上記2.~3.を繰り返し交渉する
  5. 内容確定
  6. 当事者のどちらかが内容の確定したファイルをプリントアウトして製本押印
  7. 製本押印した原本を相手方に送付
  8. 相手方にて押印、一部を返送
  9. 締結手続き完了

交渉段階から押印まで気を付けること

相手方とのワードファイルや原本のやり取りにおいて、気を付けなければならないポイントがあります。


①一度確定した内容がその後の修正ファイルにきちんと反映されているか

何度もワードファイルをやり取りしていると、合意できた箇所は修正履歴を消す対応をする方もいます。履歴を消されたところがきちんと合意した内容で反映されているか確認しましょう。反映ミスがある場合があります。
また、合意していたはずなのに、突然合意する前の原案や交渉段階の案に戻っているファイルが送られてくることもあります。手間はかかりますが、相手からファイルを受け取ったら、そのファイルと自分(自社)側が前回送ったファイルと内容を比較した方が良いでしょう。


②製本された内容は最終的に合意した内容と同じであるか

相手方から受け取った原本は合意した最終内容と一致しているか、ここでも最終チェックをすべきです。最終版ではないものをプリントアウトしていたり、私の経験では、酷いときにはどこから出てきたのか、どの交渉段階にもなかった内容の原本が送られてきたこともありました。

最後まできちんと確認する

故意なのかミスなのかは分かりませんが、上記のようなことはたまにありますので要注意です。

契約書を締結するときは、内容が確定したからといって最後の最後まで気を抜かず、合意した内容と全て一致しているか確認してから押印するようにした方が良いでしょう。

一言一句違わないか、相手方から送られてきた原本と合意したワードファイルを比較してチェックするのは大変ですので、可能であれば自分の側で製本するという対応がベストかと思います。




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